「給料だけだと将来が少し不安」「自分のスキルでもう少し収入を増やせないだろうか」——そんな思いから、副業に興味を持つ人が増えています。僕も、お金の不安をきっかけに、副業について調べ始めた一人です。ただ、いざ始めようとすると「会社にバレないかな」「税金はどうなるんだろう」「怪しい話に引っかからないか」といった心配が次々に出てきて、なかなか一歩を踏み出せないものです。副業は、勢いだけで飛び込むと思わぬところでつまずくことがあります。この記事では、副業を始める前に知っておきたい大切なことを5つにしぼって、初心者の目線でていねいに整理していきます。
1. まず勤務先の就業規則を確認する
副業を始める前に、いちばん最初に確認してほしいのが、勤務先の「就業規則」です。就業規則とは、その会社で働くうえでのルールをまとめた文書のことです。会社によって、副業を認めているところもあれば、許可制にしているところ、あるいは禁止しているところもあります。
近年は副業を認める会社が増えてきていますが、「世の中の流れがそうだから自分の会社も大丈夫だろう」と思い込むのは禁物です。まずは自分の会社の就業規則を実際に読み、副業に関する記載がどうなっているかを確かめましょう。許可制であれば、必要な手続きを踏むことが大切です。ルールを知らずに副業を始めてしまうと、あとで会社とのトラブルになりかねません。確認は地味な作業ですが、安心して副業を続けるための土台になります。
なお、「会社に知られたくない」という理由から仕組みを気にする人も多いと思います。副業が会社に伝わる経路については副業が会社にバレる仕組みでくわしく解説しているので、あわせて読んでみてください。
2. 税金のルール——「年20万円」を覚えておく
副業を始めるなら、税金のことも避けては通れません。むずかしく感じるかもしれませんが、まずは大まかな仕組みを知っておくだけで十分です。
覚えておきたいのが「年20万円」というキーワードです。会社から給与をもらっている人の場合、副業で得た「所得」が1年間で20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。ここで大事なのは、「所得」とは副業の収入そのものではなく、収入から経費を引いた金額だということです。経費とは、その副業のためにかかった費用のことを指します。たとえば収入が30万円あっても、必要な費用が15万円かかっていれば、所得は15万円という計算になります。
もう一つ注意したいのは、所得が20万円以下だった場合です。この場合は所得税の確定申告は不要になることがありますが、住民税の申告は別途必要になります。「20万円以下なら何もしなくていい」と誤解している人が多いので、ここは気をつけたいポイントです。税金のルールは少し複雑で、改正されることもあります。実際に申告が必要になりそうなときは、国税庁の公式サイトや、お住まいの自治体の案内で最新の情報を必ず確認してください。確定申告の流れについては副業の確定申告でも取り上げています。
3. 副業に使う「時間」をどう確保するか
意外と見落とされがちなのが「時間」の問題です。副業をするということは、本業や家事、休息に使っていた時間の一部を、副業に振り向けるということです。1日は誰にとっても24時間しかありません。
始めたばかりのころは、やる気があるので「平日も休日もがんばろう」と意気込みがちです。けれども、無理をして睡眠時間を削ったり、本業に支障が出たり、体調を崩したりしては本末転倒です。副業は、長く続けてこそ意味があります。だからこそ、最初に「自分は週に何時間くらいなら、無理なく副業にあてられるか」を現実的に見積もっておくことが大切です。
たとえば「平日の夜に1時間、休日に2時間」といったように、生活のなかに収まる範囲で時間を決めておくと、続けやすくなります。確保できる時間が限られているなら、その時間で取り組める副業を選ぶ、という考え方も大切です。自分のペースを守ることが、結局はいちばんの近道になります。
4. 「いきなり大きく稼げる」とは考えない
4つめは、心構えの話です。副業を始めるとき、最初から「すぐにまとまった収入になる」と期待してしまうと、たいてい長続きしません。これはとても大事なポイントです。
多くの副業は、始めてすぐに大きな収入が得られるものではありません。最初のうちは、収入がほとんどなかったり、ごくわずかだったりするのが普通です。スキルを身につけたり、実績を積んだり、信頼を得たりするのには時間がかかります。この「立ち上がりの時期」を理解しないまま始めると、「思ったより稼げない」と感じて、早い段階でやめてしまいがちです。
おすすめは、最初の目標を小さく設定することです。たとえば「まず月に数千円」「半年で月1万円」といったように、現実的で手の届く目標を置くと、小さな成功を積み重ねながら前に進めます。僕自身も、最初は思うように成果が出ず焦りましたが、「最初は経験を積む時期」と割り切ったことで気持ちが楽になりました。段階を踏んで進める考え方は副業で月1万円ロードマップでも紹介しています。
5. 「必ず稼げる」系の怪しい話を避ける
最後に、これだけは強く伝えたいことがあります。それは、「必ず稼げる」「誰でも簡単に大金」をうたう、怪しい副業の話や情報商材には近づかない、ということです。
副業に興味を持って情報を探していると、「スマホだけで月100万円」「何もしなくても自動で収入」といった、うまい話を見かけることがあります。残念ながら、こうした話の多くは現実的ではなく、なかには高額な教材やセミナーを買わせることが目的のものもあります。最初に大きなお金を支払わせようとするもの、もうけの仕組みがはっきり説明されないもの、過度に成功をあおってくるものには、特に注意が必要です。
見分けるための簡単な目安をいくつか挙げておきます。
- 「必ず」「誰でも」「簡単に大金」といった断定的な言葉を多用している
- 始める前に高額な教材費や登録料を求めてくる
- どうやって収入が生まれるのか、仕組みの説明があいまい
- 「今だけ」「あなただけ」と、急いで決めさせようとしてくる
地道に取り組める副業は、ちゃんと存在します。あせって怪しい話に飛びつくよりも、仕組みがはっきりした、まっとうな方法を選ぶことが、結局は安全で確実です。スキルがなくても始めやすい副業についてはスキルなしから始められる副業を参考にしてみてください。
まとめ
副業を始める前に知っておきたいことを、5つにしぼって整理しました。1つめは勤務先の就業規則を確認すること、2つめは税金のルール、特に「副業の所得が年20万円を超えると確定申告が必要」「20万円以下でも住民税の申告は別途必要」というポイント、3つめは無理のない範囲で副業に使う時間を確保すること、4つめはいきなり大きく稼げるとは考えず小さな目標から始めること、そして5つめは「必ず稼げる」系の怪しい話を避けることです。副業は、正しい準備と現実的な心構えがあれば、収入の助けにも、自分のスキルを広げるきっかけにもなります。なお、税金のルールは改正されることがあるので、実行の前には国税庁や自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。あせらず、自分のペースで、安心して第一歩を踏み出していきましょう。
